キャリアコンサルタント国家資格試験では、
日本キャリア開発協会(JCDA)とキャリアコンサルティング協議会と試験団体が2つあるため、どちらで受けようか悩む受験生が跡を絶ちません。
両団体が全く同じ試験で、同じ方法で、同じ採点だとするのであれば、誰も迷いはしません。
ところが、学科試験は両団体共通ですが、論述試験と実技ロールプレイ+口頭試問は、
流れ自体は同じものの、その内容は全く違います。
こんにちは、さすけ@CCtです。
前回と今回は、両団体で違いのある論述試験に焦点を当てて記事にしたいと思います。
試験団体を決めるファクターとして、この論述試験が肝になることは間違いありません。
自分の受けやすい方、自分に合っているかどうかを見極めていきましょう
キャリ協論述試験の特徴はなんでしょうか?
出題傾向から見えてくることは何か?
キャリ協の論述問題から見えてくることは何でしょうか?
キャリ協もJCDA同様にCL自身が自分の自己概念に気づけるように支援し、自己理解を促進されていくこと、をキャリアコンサルティングの根幹に置いているでしょう。
ただし、自己理解が促進されたとしても、CLは一人で進めるものではない、という考えを持っています。
システマティックアプローチを重要視している?
キャリ協の出題傾向から見えてくることとして、
システマティックアプローチの理解度確認が中心
と見ることができます。
「システマティックアプローチ」とは?ということについては今回は省略しますが、
信頼関係(ラポール)の構築
問題(CL自身の抱えている問題、CCtが気付いているCLの問題)の把握
具体的展開
というプロセスの中で、問題把握とはどういうことか、具体的展開とはどういうことか、ということが問われているように見えます。
重点として置かれていることは何?
「問題把握」とは
・CL自身からの視点で見ている問題の把握
・CCtからの視点からCLに寄り添った際に気付いた問題の把握
この両方を読み取ることができているのか?
「具体的展開」とは
・目標設定
・具体的な方策案の提示
の両方です。
つまり、キャリ協の論述問題は、問題把握力、具体的展開力に重点が置かれていると言って良いでしょう。
具体的に言うと、
が問われていると思われます。
だからといって「課題解決力」が求められているわけではありません。
あくまでも、「問題把握力」「具体的展開力」が求められているということです。
このニュアンスといいましょうか、感覚といいましょうか、この機微をしっかりと身につけている方が高得点を取っていると思われます。
いかがでしたか?
今回は、キャリ協の論述試験を考察してみました。
巷で、都市伝説的に、JCDAは傾聴中心、キャリ協が解決中心とおっしゃっている方を見かけますが、そんなことはありません。キャリアコンサルタントとして求められていることはJCDAもキャリ協も一緒です。
ですから、解決思考だから、キャリ協が合っていると思い込んでしまうと、後々、後悔することになりますので、注意しましょう。